青春系ホラー映画のヒットメイカー、ケヴィン・ウィリアムソン脚本最新作は、古典ホラー素材「狼男」の新解釈版。特殊メイクには『狼男アメリカン』でアカデミー賞を受賞した狼男メイクの第一人者リック・ベイカーと、近年の特殊メイクを席捲するKNBエフェクツのグレゴリー・ニコテロが初めてのタッグを組んだ。さらにクリーチャーデザイナーにはU.S.版『ゴジラ』『インデペンデンス・デイ』パトリック・タトポロスが参加している。 (文責:野良犬黒吉) |
CUSED ウェス・クレイヴン's カースド 監督:ウェス・クレイヴン×脚本:ケヴィン・ウィリアムソン 『スクリーム』を超えた 迫りくる恐怖! ついに呪い(カースド)は加速する! 『スクリーム』で全世界を絶叫させたウェス・クレイヴン監督と脚本家ケヴィン・ウィリアムソン。このホラームービー界最強のコラボレーションが復活。最新CG技術を駆使して"呪い"の連鎖を描いたサスペンス・ホラー『ウェス・クレイヴン's カースド』が産声を上げた。今、『スクリーム』を超えるノンストップなショックがあなたを襲う! 現代に甦る"呪い"の伝説。 次々と発見される惨殺死体。"呪い"の感染は止まらない。 満月の夜の事故を堺に、エリーとジミーの姉弟の中で目覚めた新たなる力。研ぎすまされる感覚、驚異的に増す身体能力、滲み出るセクシーな魅力。二人は周囲を魅了してゆく。しかし、彼らの手のひらには、いにしえから連鎖する"野獣の呪い"の刻印が!"呪い"は解けるのか!? そんなとき、相次いで惨殺死体が発見された…。 新ホラー・クイーン誕生! クリスティーナ・リッチの叫びが、ロスの街にこだまする! ロサンゼルスのTV局に勤める現実的なキャリアウーマン、エリーを演じるのは、『スリーピー・ホロウ』(99)、『モンスター』(03)の才能あふれる若手女優クリスティーナ・リッチ。自分の中に目覚めたパワーをコントロールできなくなってゆく恐怖をリアル、かつセクシーに演じ、新たなるホラー・クイーンの座に君臨する。 また、エリーの弟役、『ヴィレッジ』(04)の新星ジェシー・アイゼンバーグが、オタク高校生ならではの謎の追究ぶりや、イジメラレっ子から自信あふれる、"イケメン"への変身ぶりを生き生きと演じる。 共演は、『クルーエル・インテンションズ』(99)、人気TVシリーズ「ドーソンズ・クリーク」のジョシュア・ジャクソン、『エリザベスタウン』(05)のジュディ・グリアほか。 全ての若者にかけられた、カースド(呪い)とは……。 映画文筆家/鷺巣義明 『ウェス・クレイヴン'sカースド』のような青春物にホラー要素を絡めた作品は、恐怖の質は異なるものの、70年代には、ブライアン・デ・パルマ監督の『キャリー』(76)や、ジョン・カーペンター監督の『ハロウィン』(78)などの傑作が登場し、80年代に入ると、『13日の金曜日』(80)を皮切りに、ホラー映画ブームにのって、『プロムナイト』(80)、『テラー・トレイン』(80)、『クリスティーン』(83)、『デッドリー・フレンド』(86)など、数多く製作された。ケヴィン・ウィリアムソンは、ティーンエイジャーの頃にそんな青春系ホラー映画や、80年代の青春映画に耽溺してきた世代であり、後にそれにオマージュを捧げたようなメタ・ホラーの脚本を書いて、それをウェス・クレイヴン監督が映画化した。それが世界的に大成功を収めた『スクリーム』(96)である。 若者たちが葛藤する姿を、ホラーという形で表現!! クレイヴンとウィリアムソンのコンビが、『スクリーム』3部作(96・97・00)以来、再び手を組んだ『ウェス・クレイヴン'sカースド』は、2人が今まで描いてきた作品世界を継承するような、ポップな青春物のノリに恐怖を絡めた快作である。青春期を過ごしてきた時代は異なるものの、2人のフィルモグラフィを見ると、ティーンエイジャー、もしくは若者たちを主人公にした作品が意外に多い。でも2人の志向が現代ホラーとして、それぞれの意味合いを持ってミクスチュアされている。 クレイヴンには、過去に『エルム街の悪夢』(84)、『デッドリー・フレンド』(86)、『ショッカー』(89)などがあり、いずれも青春多感な時期に若者が恐怖と遭遇する話である。例えば『エルム街の悪夢』は、女子高生ナンシーが悪夢に悩まされ続け、その無間地獄のような恐怖から脱するため、悪夢に棲む都市伝説的な怪人フレディと対峙しなければならない。その恐怖に対して果敢に立ち向かうナンシーの姿こそ、クレイヴンが追求する、シンボリックな若者像かもしれない。ナンシーは、恋愛に悩み、自分の家族に隠された秘密を知って衝撃をうける。若いゆえに苦しむティーンエイジャーの姿は、誰もが一度は味わう通過儀礼のようなもの。 クレイヴンが描くホラー映画における若者は、『13日の金曜日』シリーズのようにパターン化した恐怖を決まり事のように対処してゆく姿とは異なり、恐怖に打ち勝つまでの葛藤が必ず描かれる。そんな青春期の若者が描く葛藤を、ホラー(或いは、スリラー)という形で表現しているわけだ。 以前、『スクリーム』で来日した際、「なぜ、若者を主人公にしたホラー映画を作り続けるのか?」と質問したら、「ホラー映画は、観客である若者たちに、恐怖や困難を疑似体験させる役目があるんだ」と語っていた。その時はそれ以上の追求はしなかったが、クレイヴンがその言葉の裏に託したかったのは、恐怖を克服する若者の姿を伝えることで、何かを感じ取って欲しかったのかもしれない。 ただクレイヴンが描くホラーは、決して心地よいエンディングを迎えることはない。『エルム街の悪夢』にしても、無限の悪夢は永遠に続き、『デッドリー・フレンド』でもそうだった。天才的な頭脳を持つ少年ポールは、愛する少女が父親のDVが原因で死んでしまい泣き崩れる。その悲しみを拭おうと、かつて作ったロボットの頭脳をその少女に埋め込み、蘇生させてしまう。いわば、ロボット技術を使って愛する少女を蘇らせる、現代版フランケンシュタインものだ。哀しい結末を迎えるものの、事件は一件落着。でも愛する少女を失ったポールの悲しみは、永遠に消えていないことがラストで判明する。 『ショッカー』では凶悪な連続殺人鬼ホレス・ピンカーによって、家族と恋人を殺された若者が苦しみながらも、人間の悪意の象徴たるピンカーに対決を挑む話。しかも、現実と悪夢の境目が曖昧となる展開は、いかにもクレイヴンらしい世界観である。 でも青春物の怖ろしい体験や悲しみは、大人になっても決して消えることのない苦い過去として残る……それが今までのクレイヴン流、青春系ホラー映画のポリシーだった。 クレイヴン作品と、ウィリアムソンの類似性 『スクリーム』は、『ハロウィン』や『13日の金曜日』シリーズのネタを盛り込んで、現代の若者たちの姿をシンボリックに生き生きと描き、ホラー映画というよりは、若者たちのポップなイコンとなり、時代を象徴する映画になった。逆を言えば、ウィリアムソンの脚本の影響だろうか……『スクリーム』はホラーを記号化することで作品を構築しつつ、青春映画風のコミカルな雰囲気とブラック・ユーモア色が強調されることに。もちろん、今までのクレイヴン作品同様、心身共に傷ついたヒロインが、友人の死や忌まわしい過去を背負って葛藤することになる。 ウィリアムソンは、『スクリーム』の大成功の後、青春ドラマのTVシリーズ「ドーソンズ・クリーク」(98〜03)の製作総指揮と企画と一部脚本にも参加した。小さな町で育った若者たち(その内一人を、『ウェス・クレイヴン'sカースド』のジョシュア・ジャクソンが演じた)が、恋愛や家族、進路、ゲイなどの問題に悩みながらも、高校生から大学、そして社会人へと成長していく過程を描いた青春ドラマとして人気を得、第6シーズンまで続く。クレイヴンがホラーの世界で描いてきた若者の姿を、ウィリアムソンはリアルな若者の姿として描写している。ただ第1シーズンの第11話では、『スクリーム』のパロディを盛り込んで楽しませてくれたが。 ウィリアムソンは、クレイヴン作品をはじめとする青春系ホラー映画を観て育ってきた世代のため、ホラーにも思い入れが深い。『スクリーム』の後も、その路線を突き進み、『ラストサマー』(97)と『パラサイト』(98)では脚本を務め、『ハロウィンH20』(98)では共同製作総指揮を務めてきた。しかも、初監督を務めた『鬼教師ミセス・ティングル』(99)は、女鬼教師になんとか成績をあげて欲しいとお願いするヒロイン(「ドーソンズ・クリーク」のケイティ・ホームズ)を軸にした、青春系サスペンス物だった。 2人が組んだ、新たな、青春系ホラー そして、2人が再び組んだ『ウェス・クレイヴン'sカースド』(CURSED)……すなわち、"カースド(呪い)"は何を意味しているのかが重要なのだと思う。 本作では、獣(けだもの)の呪いによって変身することで、人間の内に隠された魅力を解き放つことになる。姉エリー(クリスティーナ・リッチ)は以前より性的魅力が増して男性の熱い視線を浴びることになり、オタクでひ弱なイメージしかなかった弟ジミー(ジェシー・アイゼンバーグ)は徐々に精悍な顔つきになって頼もしくなっていく。 それは外見的な"変身"だけでなく、今までの自分のイメージを捨て去り、新たな気持ちで生きていくことへの"変心"をも意味する。 例えば、劇中で"ある若者"が自らゲイだと告白するが、彼は新たに"変心"して生きていくことを選ぶ。彼は、「ドーソンズ・クリーク」のジャック役をどことなく意識させるし、それはまた、ゲイであることをカミングアウトしたウィリアムソン自身なのかもしれない。 大人として生きていくための変身、それを思うようにできないのが、若者にかけられた"カースド(呪い)"なのだろう。その"カースド(呪い)"をふり払うきっかけを作ってくれるのが、獣(けだもの)の"カースド(呪い)"なのだから面白い。 冒頭の方で、ネオンがきらびやかに輝くハリウッドの夜景が映し出される。よくよく見ると、ネオンの灯りで呪いの証"五角星形"が浮かび上がっているのが分かる。そして、ラストでは、その"五角星形"が消えたことで、その呪いが消えたことを匂わせる。 『ウェス・クレイヴン'sカースド』は、人間、決して外見ではないけれど、"変心"すれば、自ずと、"変身"し魅力的になっていくという、青春系ホラーの形を借りた寓話である。かつてのクレイヴン監督による青春系ホラーにあった苦味は消えさり、ウィリアムソンらしい、前向きで爽やかな印象を残す形になったと思う。 人間に姿を変えて潜む呪い(カースド)。その謎を解く鍵を握るのは誰? エリー TV局に勤めるキャリアウーマン。普段は弟思いの優しい性格だが、事故を境に自分の中に目覚めた強烈なパワーに戸惑う。 エリーの後輩 具合の悪そうなエリーを心配して声をかけるが、押さえ切れないエリーの強烈なパワーを目の当たりにして、すっかり怯えてしまう。 カイル エリーの同僚。人が良く、エリーに好意を持っている。日ごとに変身していくエリーを心配し、何かと気にかけている。 ジョアニー エリーの同僚。社内でもあらゆる人に嫌味を言って回るので、皆から嫌われている。エリーに強いライバル意識を持つ。 スコット 有名俳優。エリーの担当番組出演のためジョアニーを介してエリーを紹介される。エリーと会った瞬間、彼女の妖しい魅力の虜になってしまう。 ジェイク エリーの恋人。過去の女性遍歴が元で、エリーとうまくいかなくなる。エリーを追い求めるあまり、いつも予想外の所に現れ、エリーを怯えさせる。 ジミー エリーの弟。高校の同級生にいじめられるが、事故を境に肉体的、精神的に強くなり、次第に"イケメン"振りを発揮する。 ブルック ボーのガールフレンド。日ごとにたくましくなっていくジミーに少しずつ魅かれていく。 ボー ジミーの同級生。レスリング部のキャプテン。リーダー的存在で、ジミーをいじめるが、実は大きな秘密を抱えている。 ジェニー ベッキーの友達。失恋しそうな友人を気遣う振りをして、実は自分もジェイクに色目を使う。ベッキーと一緒に占い師から"血の予言"をされる。 ベッキー ジェイクのことが好きだが、相手にしてもらえう付きまとう。占い師に"血の予言"をされる。 占い師 人を見ては恐ろしい予言をする。あまりに現実離れしているので、誰にも信じてもらえないが、実は重大な真実を含んでいる。 STORY ロサンゼルス、マルホランド・ドライブ。満月の夜。 TV局に勤めるキャリアウーマンのエリー(クリスティーナ・リッチ)は、弟ジミー(ジェシー・アイゼンバーグ)と愛犬ジッパーを乗せ、車を走らせていた。突然、フロントガラスに何かがぶつかる。車は車線を飛び出し対向車に激突、エリーとジミーは、得体の知れぬ何者かに襲われてしまう。対向車に乗っていた女性は、谷底で、惨殺死体となって発見された。 この夜を境にして、新しいパワーが二人の体を突き動かし始める。研ぎすまされる感覚、驚異的に増す身体能力、にじみ出るセクシーな魅力。だが愛犬ジッパーは二人に牙をむき、近づこうとしない。 突然、魅力溢れるセクシーな女性に変わったエリーは、局内外に波紋を起こす。同僚カイルやタレント達から露骨な好意を寄せられ、広報担当のおしゃべり女、ジョアニー(ジュディ・グリア)からは目の敵にされる。ここのところよそよそしかった恋人ジェイク(ジョシュア・ジャクソン)の態度も一変し、情熱的に迫ってくる。エリーは、なぜか血の匂いにひかれる自分に首をかしげる。 一方、オタク高校生のジミーは、活力あふれる男に変身、いじめられ続けてきたレスリング部キャプテンをマットの上に叩きつける。その勇姿を憧れのクラスメートが熱い視線で見つめていた。レア肉を好むようになり、銀の食器を掴んで火傷を負ったジミーは、インターネットで自分の変化の謎を調べ始める。 そんなある日、番組オーディションに来ていたジプシー占い師がエリーの手のひらに現れた星形の印を見て「野獣の呪いの刻印…」とつぶやく。「あなたに危険が迫っている。呪いを解くには、人間に姿を変えて潜む野獣を殺すしかない。それは、身近にいる…」ジミーと違って自身の変化を認めず、呪いなど信じなかった現実派のエリーだが、その直後、自分の中に生まれた怒りの物凄いパワーに愕然とする。指がドアに食い込み、目は、獣のような激しい光を放つ。自分自身をコントロールできないことに呆然とするエリー。 そんなとき、またもや惨殺死体が発見された。なんと、以前谷で発見された死体も、今回のものも、エリーの恋人のジェイクと昔関係のあった女性の死体だった…! 一方、エリーの中で生まれた新しいパワーは、ますます制御不能となってゆく…。エリーとジミーの姉弟は、この呪いの謎を解き、そこから逃れることができるのか!? 身近に潜む野獣とは!? CAST PROFILE クリスティーナ・リッチ(エリー役) 1980年2月12日生まれ、カリフォルニア州サンタモニカ出身。豊かな才能と実年齢以上に落ち着いた身のこなしで、ハリウッドで最も敬意を集める若手女優のひとり。8歳の時、学校のクリスマス劇での彼女の演技に、地元の演劇評論家が注目。9歳で『恋する人魚たち』(90)でデビューする。『アダムス・ファミリー』(91)『アダムス・ファミリー2』(93)のウェンズデー役で人気を集め、『キャスパー』(95)を経て『アイス・ストーム』(97)で評論家に絶賛される。『熟れた果実』(97/未/V)ではゴールデン・グローブ賞にノミネート。さらに、同作と『バッファロー'66』(98)、『I Love ペッカー』(98)の3作で、全米映画批評家協会助演女優賞に輝く。その後、『スリーピー・ホロウ』(99)、『耳に残るは君の歌声』(00)、『ギャザリング』(02)、『モンスター』(03)、『僕のニューヨークライフ』(03)と、コメディからシリアス、ホラーまで幅広くこなし、女性としても成長した深みのある演技で観客を魅了し続ける。 ジョシュア・ジャクソン(ジェイク役) 1978年6月11日、バンクーバー生まれ。91年『ねじれた家族』(91/未/V)でデビュー。続いて出演した『飛べないアヒル』(92)が大ヒットし、続編の『D2 マイティ・ダック』(94)、『D3 マイティダックス』(96)にも出演。人気テレビシリーズ「ドーソンズ・クリーク」(98〜03)の早口の自己嫌悪男ペイシー・ウィッター役でその人気を決定的なものにした。サスペンス『ザ・スカルズ/髑髏(ドクロ)の誓い』(00)では主演を。ほか出演作に『ルール』(98)、『クルーエル・インテンションズ』(99)、『レーシング・ストライプス』(04:声の出演)など。また「ドーソンズ・クリーク」の第6シーズンでは監督デビューも果たした。 ジェシー・アイゼンバーグ(ジミー役) 1983年10月5日生まれ、ニューヨーク出身の新星。出演作に『ライトニング』(01/未/V)、『卒業の朝』(02)、『ヴィレッジ』(04)など。TVシリーズ「ゲット・リアル」(99〜00)では、1シーズン、レギュラーを務める。オン・ブロードウェイ、オフ・ブロードウェイの両方の舞台にも活躍の場を広げる。 ジュディ・グリア(ジョアニー役) デトロイト郊外で生まれ育つ。10年近くロシア・バレエのトレーニングを受けた後、演技の道へ転向、シカゴのデポール大学演劇科に入学。卒業3日後にコメディ映画"Kissing A Fool"のオーディションに合格、女優としてのキャリアをスタートさせる。出演作に、『ハード・キャンディ』(99)、『ウェディング・プランナー』(01)、『アダプテーション』(02)、『ヴィレッジ』(04)、『エリザベスタウン』(05)など。若手随一のコメディエンヌとしてもハリウッドの注目を集める。 STAFF PRPFILE ウェス・クレイヴン(監督) 1939年8月2日、オハイオ州クリーヴランド生まれ。ボルティモアのジョンズ・ホプキンス大学で、著作と哲学の修士号を取得。自らの脚本で監督、編集した『鮮血の美学』(72)以来、衝撃的なビジョンで観客に挑み続けている。84年、脚本、監督を手掛けた『エルム街の悪夢』でホラー映画のイメージを塗り替え、若者世代の圧倒的な支持を得た。続く5本の続編は監督はしなかったものの、10年後の『エルム街の悪夢/ザ・リアルナイトメア』(94/未/V)で再び観客の度肝を抜き、95年インディペンデント・スピリット賞最優秀作品賞にノミネートされる。その後『スクリーム』(96)、『スクリーム2』(97)、『スクリーム3』(00)が大ヒット。『スクリーム』は、ホラー映画史上最高の3億4千5百万ドル以上の興収を全世界で稼ぎ出した。『スクリーム』と『スクリーム2』は、97年と98年のMTV最優秀ムービー・アワード作品賞を獲得。『スクリーム2』と『スクリーム3』の間の99年には、感動のドラマ『ミュージック・オブ・ハート』(99)を監督し、主演のメリル・ストリープはアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。同時期に小説第一作"The Faunten Society"を出版。その他の監督作には、『サランドラ』(77/脚本、編集も)、『デッドリー・フレンド』(86)、『ゾンビ伝説』(88)、『ショッカー』(89/脚本、製作総指揮も)、『壁の中に誰かがいる』(91/脚本、製作総指揮も)、『ヴァンパイア・イン・ブルックリン』(95)ほか多数。監督最新作は "Red Eye"。 ケヴィン・ウィリアムソン(脚本) ノース・カロライナ州ニューバートン生まれ。母から物語を読み聞かされて育つ。イーストカロライナ大学で演劇を学び、ニューヨークで舞台やテレビに出演後、俳優の道をあきらめ、UCLA公開講座の映画脚本クラスに参加。96年『スクリーム』の脚本家としてブレイク。幼い頃からホラー映画が大好きだった彼が紡ぎ出したストーリーは、それまでホラーに見向きもしなかったティーンエイジャーの心を惹き付け、ホラーのジャンルを再び活気づけることに貢献した。続編の『スクリーム2』(97)では脚本のほか製作総指揮も手掛ける。その後、『ラストサマー』(97)、『パラサイト』(98)の脚本を手掛け、『鬼教師ミセス・ティングル』(99)で監督デビュー。人気テレビシリーズ「ドーソンズ・クリーク」(98〜03)の企画、製作総指揮も担う。 マリアンヌ・マッダレーナ(製作) ウェス・クレイヴン監督とは90年の「キラー・ビジョン」(TVM)以来のコラボレーション。二人が組んだ作品に『エルム街の悪夢/ザ・リアルナイトメア』(94/未/V)、『ヴァンパイア・イン・ブルックリン』(95)、『スクリーム』(96)、『スクリーム2』(97)、「アクロフォビア/高所恐怖症」(98/TVM/ウェス・クレイヴンは製作総指揮)、『ミュージック・オブ・ハート』(99)、『スクリーム3』(00)、『ドラキュリア』(00/ウェス・クレイヴンは製作)など。
2005年│アメリカ│35mm│カラー│シネマスコープ│ドルビーデジタル│97分 提供・配給:ギャガ・コミュニケーションズ 協力:ジェネオン・エンタテインメント 配給協力:リベロ www.cursed-movie.jp 当ページに掲載されている写真は配給協力のリベロ社許諾の上使用しています。 SF映画データバンク (c)GeneralWorks / (c)2005 Kalis Production GmbH & Co. Zweite KG. All rights reserved. |