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「アンドリューNDR114」


愛する心など、
プログラムされていないはずだった・・。

感じたい、抱きしめたい、涙を流したい―――。
もしも僕がただの機械なら、この思いはどこから来たんだろう?

割れてしまったガラスの馬は、少女の小さな宝物だった。
彼女のために、拾ってきた流木で木彫りの馬を作った日。その日から、彼は歩き始めた。
本当の自分にたどり着くための、長い長い道のりを―――。

そう遠くない未来のある日。郊外に住むマーティン家に届いた荷物は、父親のリチャード・マーティンが家族のために購入した家事全般ロボット‘NDR114’だった。最新鋭の機能をもちながらも、礼儀正しく、どこかアナログ感も漂わせるこのロボットはアンドリューと名付けられた。アンドリューの主な仕事は、彼が‘リトル・ミス’と呼ぶ末娘の子守。その仕事を通して、いつしか機械が持つはずのない個性ーー感受性や創造性を見せるようになっていく。マーティン家の人々の成長と老い、そして死を見守りながら、世代を越えた絆で結ばれていくアンドリューだったが、自分が人間とは決定的に違うがゆえの孤独を感じ、本当の人間になりたいという夢を持つようになる・・・。

鋼のボディの中に眠っていたのは、
誰よりもやわらかな心だった―――。

生まれたての子供のような無垢な心を持ちつづけ、時にはかなわぬ想いに傷つきながら、人間へと“進化”していく彼の姿は、“最初から人間として生まれてきた”私たちの心に不思議な感動を残す。そして彼の切ない願いに涙し、決して他人を傷つけることのない生き方に癒され、意外な結末に胸をしめつけられる。
200年(Bicentennial)にわたる物語の前半、顔まで隠れる16キロもある“ロボット・スーツ”を着るのは、映画界からの引退も囁かれている名優ロビン・ウイリアムズ。『シザーハンズ』や『オペラ座の怪人』を彷彿とさせる、切ない想いを描いたのは『ミセス・ダウト』でもウイリアムズと絶妙のコンビネーションを見せたクリス・コロンバス監督。SF界の巨星アイザック・アシモフの短編をベースに、ジェームズ・ホーナーとセリーヌ・ディオンの『タイタニック』コンビによる主題歌「ゼン・ユー・ルック・アット・ミー」が、かなわぬ想いに傷つきながら、少しづつ“進化(アップグレード)”し、人間とは何か、愛とは何かを問いかけるヒューマン・ドラマのラストシーンを忘れ難いものにしている。

《本年度アカデミー賞 メイクアップ賞ノミネート》


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