星乱拳客伝 外伝 鋼の記憶 2007年新春スペシャル

星乱拳客伝 外伝 鋼の記憶 2007年新春スペシャル



承の結章

「そうなんだよ、こんなモン引き取ってくれる奴はアンタしかいないと思ってね連絡したんだよ」
そらそうだ。
自分の命を預ける歩ヒョウだ、好き好んでこのオモチャを使いたいヤツはいねぇだろう。
小さい女は「へんけーへんけー」と相変わらず嬉しそうだ。
だいたい、人様がどうやって四足歩行の歩ヒョウを操るってんだ。
「どっちにしても中途半端な代物だからな、いっそのこと徹底的に遊んでやろうと思ってよ、櫃にすると普通のサイズの1/4程度になるようにしたり、陰の術も使えるようにしてあるんだよ」
腕組みをする俺の横でナオさんが、そう言うとオレンジの獣はかき消すように消え失せた。
(ほほぅ)
「ずいぶん手の込んだオモチャもあったもんだ」
オレは見えない巨獣に歩み寄り、ぽんぽんと軽く叩いた。
(よろしくな)



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