星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶−

星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶− 第3巻



閉の転章

いい突っ込みだ。
振り下ろす長剣の勢いも、今までで一番かもしれない。
ここで『真剣白刃取り』っといきたいところだが、そうはしない。
巻き起こる剣風を受け流し、長剣が目の前の地面にめり込むのを確認しつつ、右拳を放った。
ぎじゃっ
さっきとは別の暗器が深々とビルドアームの頭部に突き刺さる。
ぶすぶすと嫌な煙をまといつかせつつ暗器を引き抜くと、めり込んだ剣をあきらめた。。。のか単に暴れてるだけかは不明だが。。。ビルドアームの右腕を捻り上げた。
みしみしぃぃぃ
ちょいと角度を工夫してやればあっけないほどたやすく関節が悲鳴を上げる。
飛び散るオイルを避けるように背中に廻り込み、無様に突き出された尻をちょこんと蹴るとそのままの姿勢で倒れちまった。
勝負あったってところか。
『レン』の仕上がりを見るにはこんなとこだろう。



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