星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶−

星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶− 第3巻



結の起章

カラカラカラカラ。。。
軽快な音を響かせ組みあがってゆく碧い『歩ヒョウ』=『レン』。
さて、っと組みあがった腹部に乗り込むと感触を確かめる。
(ん?)
微妙な違和感。
ま、手が入ったからだろうと左手・左足を軽く前に出し腰を浅く落として構えた。
ギシギシィ
(ん?)
こりゃヤバイかも。。。
背中が悪寒でムズムズする。
襲い掛かってくるオッサンのビルドアームに中段の前蹴りを合わせ。。。みしっ。。。られない。。。
大ぶりな一撃をみっともない姿勢のまま食らっちまう。
畜生!
全身が蜘蛛の糸に絡まってるみたいにすんなり動かない。
転がったところを2発強烈な蹴り。
辛うじて腕を交差させて受ける。
みしっみしっ
調整不足ってか。。。
オッサンのビルドアームは転がったままの『レン』の頭部を余裕たっぷりに踏みつけた。
ぎしぃぃぃぃぃ
(すまねぇ『レン』)
心で念じながら、デカイ声で叫んでいるオッサンの声を聞く。
「ひゃひゃひゃひゃ ざまぁねぇなオイ」
オッサンの引き上げるぞって言葉を合図にビルドアームの足は『レン』の頭から下ろされた。
バン
っと一発入った蹴りはオマケだろう。畜生!



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