星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶−

星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶− 第2巻



起の結章 裏(小桜)

ソバ屋のアイちゃんに声を掛けてから、店の中を見まわすと、
見なれない若者が天ぷらソバを食べ終わるとこだった。
「お兄さんかい、うちに用事があるのは?」
ガラリと近くの椅子を引き寄せていつものように座る。
イトーのバカの話だと『奴等』っつってたが兄ちゃん一人だ。
「で、相棒はどうした?」
兄ちゃんの箸が止まって数秒。
「いや、自分は自分の用事があってここへ来ただけなんで。。。」
なんだそりゃ?
またイトーの妄想か?
「ザクさん、この人は一人で店に入ってきたから、多分勘違いだと思うよ」
アイちゃんがお茶を持ってきたついでに、兄ちゃんのフォローをする。
そんなことだろうと思った。。。
「んじゃ一応、連絡先を・・・っとすまねぇ、まだ名乗ってなかったな」
「上泉さんとこでお世話になってる小桜(コザクラ)ってもんだ、一応、連絡先を教えといてもらえるかい?」
ま、一応ってことで。



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