星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶−

星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶− 第2巻



続の結章

がちんっ
絶妙のパワーとタイミング。
生涯でそう何度も撃てそうにない最高級の一発だったことは間違いない。
その拳を。。。
(受け止めるってか、オイ)
白銀の『歩ヒョウ』は前に出していた右掌に捕らえていた。
ぞわっと、背中がムズムズする。
恐怖と期待と興奮が体内を駆け巡る!
(ジョウトウだ)
取られた右手を引かず、踏込んで右足を跳ね上げる。
じゃっ
(いける!)
そう思った瞬間。。。
目の前で何かが爆発した。
少なくともそういう類の衝撃波だった。
肘?膝?肩?
どこをどうやって攻撃したのか分からない。
俺は、十数メートルほどふっ飛び転がっていた。
全身の各部をチェックしつつ立ち上がると上泉さんの方へ向き直る。
白銀の『歩ヒョウ』はそこにいた。
少し深めに腰を落とし、右手を緩く開き前に出している。
なんだか分からないが桁違いに強いってことは身に沁みた。
俺は近くに落ちていた長剣を拾い上げると一振りする。
(次はこいつでゴキゲンを伺いましょうか!)



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