星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶−
結の転章
ボコッ
また食らっちまった。
イトーのねちっこさはかなりの代物だ。
少なくともいままでヤリアッタ中じゃ一番だろう。
いい加減、負けでもいいかな？って思った時、
ミチミチッ
右腕を取られていた。
いわゆる逆十字って間接技である。
ギリギリ締め上げるイトーはその『歩ヒョウ』＝『闇黒龍』に相応しい。
（腕一本捻じ切って勝利宣言か、畜生！）
腕が。。。千切れるっ
そう思った瞬間！
ガチンっ
と俺は中を舞っていた。
ドサリ
と天を仰いで転がった俺の上に乗っかってきたのは別の『歩ヒョウ』。
状況把握のできないままの俺が動き出すより早く黒っぽい『歩ヒョウ』が覆い被さってきた。
（なんだ？新手か？）
どどん
と拳を打ちつけるのは腹部を開いた黒っぽい『歩ヒョウ』の『ヒョウ師』だった。
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