星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶−

星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶− 第2巻



転の結章

「な・・・なんだそりゃ?」
イトーが少なからず驚きを含んだ声で言った。
「俺の『歩ヒョウ』=『レン』だ」
俺もまた腹部を開いたまの状態で相対した。
くるりと一回転はしてやらねぇ。
「名前なんざどうでもいい、その目ん玉と髪はなんだっつってんだよ、あぁ?」
「ふざけたモン持ってきやがって、ちったー強くねぇとこっちの都合ってもんがあるんだよ!」
なんだそりゃ?
「いい勝負っぽく手抜いてやるから、適当なとこでぶっ倒れてろいいな!」
近くに小桜がいねぇと思って言いたい放題だ。
「小僧はそれから返してやらぁ」
言うが早いか、腹部を閉めこっちに向かってくる。
開始の合図なんてモノはない。
なにしろ俺は道場破りなんだから。



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