星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶−

星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶− 第2巻



起の結章

「お兄さんかい、うちに用事があるのは?」
近くの椅子を引き寄せ背もたれを抱えるように座ったオヤジが柔らかい口調で俺に問い掛ける。
10中8,9さっきの連中が適当なこと言ったんだろう。
強烈な奴がやってきた。
ま、用事が無いわけでもないんだが、暴れちまった後じゃちと言いにくい。
「で、相棒はどうした?」
さっきの兄ちゃんのことだろう、ますますヤヤコシイな。
「いや、自分は自分の用事があってここへ来ただけなんで。。。」
アヤシイよな。
こりゃ
オヤジも怪しい視線を注ぎつつアゴを触っている。
タイトルをつけるなら吟味中だ。
「ザクさん、この人は一人で店に入ってきたから、多分勘違いだと思うよ」
いいこと言うねアイちゃん。
そうかいとザクさん。
「んじゃ一応、連絡先を・・・っとすまねぇ、まだ名乗ってなかったな」
「上泉さんとこでお世話になってる小桜(コザクラ)ってもんだ、一応、連絡先を教えといてもらえるかい?」



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