星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶−

星乱拳客伝 外伝 −鋼の記憶− 第2巻



起の承章

翌日。
上泉家の近所の蕎麦屋の暖簾をくぐった。
太めのおばちゃんがいらっしゃいと元気がいい。
客は他に若い男が一人。
昼というには少々遅い時間である。
俺がメニューを眺め天ぷらソバを注文するのと入り口が乱暴に開けられたのはほぼ同時。
こんなとこにいやがったかと入ってきた2,3人が若い男を取り囲む。
なにやら揉め事らしい。
(めんどくせーな)
店のおばちゃんがなんとかとりなそうとしているが、たちの悪そうな男達は引き下がらない。
会話の中に上泉さんとこのモンがどうとかこうとかいっている。
上泉ってそういう奴等の集まりか?
そんなことを考えていると、たちの悪そうな男の一人と目があってしまう。
「ジロジロみてんじゃねぇ」
とたちの悪そうな男。
普通みるだろ。
あっ
って顔をしちまった俺が悪りいのか、
あっ
って顔をみて
あっ
っと思い出した男が悪りいのか、
「てめぇ。。。昨日ウチの前にいたろ?」
(はいはい いましたよ)
俺は無視を決め込む。
「ははーん おまえらグルだな?」
(どーしてそうなるかなぁ)
「あーん?」
と胸ぐらを捕まれた。
降りかかる火の粉は払いましょう。
どんがらがっしゃん
若いにーちゃんもそこそこやる。
注文した天ぷらソバだいじょうぶかな?



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