星乱拳客伝 外伝 天道幻夢団

星乱拳客伝 外伝 天道幻夢団 緋色の巻



終 章

午前8:00
トモちゃんの家では朝食後のコーヒータイムを迎えていた。

「今度はいつ頃、帰ってこれるの?」

今日からまた長期出張に出る父であった。

「そうだな、三週間で帰ってくる予定になってるよ」

テレビのチャンネルを変えながら返答する父は、ローカル局のニュースに興味を持ったようであった。

「おい、これウチのマンションじゃないか?」

あらいやだ、と返す母親は、怖いわねぇと続けた。

「昨夜、二体のビルドアームが不審な行動をしているとの通報が・・・」

アナウンサーが明瞭な口調で「事件」のあらましを説明している。

「物騒だな、気を付けてな」

トモちゃんの頭を撫でながら父が言う。

「警備会社のビルドアームが撮影した映像によると・・・」

不鮮明な映像に手を振るトモちゃん。

「ばいば〜い」

トモちゃんの言葉に困惑顔の父であった。




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