星乱拳客伝 外伝 天道幻夢団
第8章
近隣住民からの通報に近辺を警備中だったハシモトに連絡が入ったのは2時間と少し前。
(こいつ、どこへ隠れてやがった)
追跡中のビルドアームを見失い戻る途中、偶然目標のビルドアームを発見したのである。
既に応援の要請は済ませている。
数分で4〜5台のビルドアームが駆けつけるだろう。
標準装備の電磁棒を取り出しパワーを入れると、右腕の黒い鉄棒がブーンと唸り始めた。
「そこのビルドアーム止まりなさい」
言ってからハシモトは、奇妙な違和感を覚えていた。
(こいつ・・・『歩ヒョウ』か・・・)
そう思った時であった。
目標が走り出していた。
ハシモトに向かって。
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