星乱拳客伝 外伝 三つ目 廻国編
六の巻
第6章
「いや〜すまん」
と部屋に入ってきたのは朽葉氏であった。
なにさなにさとオロオロする茜を横目に朽葉氏はちゃぶ台の前に座した。
「皆も座った座った」
ザクが入れたお茶を皆の前へ配りながら、
「さて、どこから話すべきかな・・・」
と思案の朽葉氏。
と、
「そちらの方は?」
ザクの視線の先には、何時の間に現れたのだろうか黒っぽいスーツ姿の男が立っていた。
40歳くらいだろうか修羅場を潜り抜けてきた者特有の硬いオーラをまとった男。
「そうだな。。。ここはニコライくんから話してもらった方がいいかも知れないね」
「私もまだ、頭の中を整理しきれていないんだよ」
皆の視線はニコライと呼ばれた男へと集中した。
疑惑・期待・疑念・不審
様々な意味を含んだ視線を気にする様子も無く男は朽葉氏の隣に腰を下ろし語り始めた。
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