星乱拳客伝 外伝 三つ目 廻国編

星乱拳客伝 外伝 三つ目 廻国編

二の巻


第1章


「そっかぁ、んじゃ修理しなきゃだね」

アフロは『歩ヒョウ』=『鈴音』の右腕のことを聞くと、そう言った。

「葉っぱのじいちゃんとこ行こ!」

暴走するアフロを「はいはい」となだめつつ、局長と話をしていたザクが戻ってくる。

「鈴音の製作者の朽葉(くちば)さんのいるコロニーなら、このコロニーから定期便がでてますよ」
「少し前なんですけど鈴音を造った後、工房を弟子に譲って小さい工房を立ち上げたんです」
「隠居ってことでもないんでしょうが、お弟子さんが何人かついていったようで、今じゃ気に入った仕事しか請けてないようなんですけど」
「修理を頼みに行ってみます?」

(鈴音を造った人。。。か。。。)

「そうだね。。。挨拶しといたほうがいいよな。。。」
「しかし、いいのか?ここを離れちまっても」

仮契約を済ませたばかりの蘭丸である。

「ああ、ちょっとしたお届けモノもしてもらうつもりだから、これも『仕事』ですよ『仕事』」

向こうのほうで局長が『仕事』という言葉を強調していた。

(『仕事』か。。。)



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