星乱拳客伝 外伝 三つ目 廻国編
一の巻
第4章
坂崎蘭丸。
それが榊蘭丸の3つ目の名前となった。
奥の机の男はヒョウ局局長でジェームス梅田という胡散臭い名を名乗った。
「廻国ですかぁーいいですね」
としみじみの梅田。
「私はヒョウ師じゃないんでよくわからんのですけどね、つい先日までいたヒョウ師も「いまどき歩ヒョウじゃねぇだろ!」って3人一緒に辞めちゃったんですけど、自分はそういう廻国とか、好きなんですよね。。。」
悪い人ではなさそうだが、自分の世界に入ってしまっている。
「あの。。。」
「あ、そうだね。ごめんごめん」
用意してあったA4サイズの用紙を蘭丸に見せる梅田。
「さっきも言ったけど、3人同時に辞めちゃって丁度人手が足りなくなってたとこだから、うちとしては有難いんだけど、契約ってことでいいかな?」
「とりあえず3ヶ月は試用期間ということで。。。」
梅田は申し訳なさそうに蘭丸を見ながら話を続けた。
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