星乱拳客伝 外伝 −三つ目−
Nightclubbing
第9章
(ん?)
蘭丸が最初に感じたのは違和感であった。
相手の動きに変わりはない、それでも、彼の内なる獣が異を唱えていた。
こいつは、やべぇぞ
分かりやすく訳すならそういう意味であった。
それでも、逃げるわけにはいかない。
わかってらぁ
己が心を叱咤しつつ拳を打ちこんで行く。
拳拳拳拳・・・・
いつのまにか取り付かれたように連打を繰り出していた蘭丸。
背中のイヤな汗にふと気付いた時、
(にやり)
と、眼前のビルドアームが笑った。
そんな気がしたというレベルではなく、そう確信した。
それは人の魂を手にした悪魔の微笑みであった。
ぬんっ
反射的に距離を取ろうとステップバック。。。しようとした瞬間。。。
天地が逆転した。
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『文句(もんく)があるなら、かかってこいよっ』
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