星乱拳客伝 外伝 −三つ目−
Perfect Day
第3章
フェイロン闘技場。
その楕円形のアリーナの中に二体の巨人が対峙している。
緑の暴君『ベリドット・タイクーン』
伝説のビルドアーム『ヘブンズ・ガーディアン』
オッズは7:3で『ヘブンズ・ガーディアン』が有利となっている。
曰く「ベリは手の内を明かしちまったからなぁ」
曰く「体格差がありすぎるだろ?」
曰く「ヘブンの負ける姿が想像できないよ」
等々・・・
自称フェイロン通達の討論は尽きない。
「簡単な事じゃねぇか」
いつの間にかそこにいた老人が、ニコニコしながらごった返す観客席にいた。
「最後に立ってたほうが強えぇんだよ」
嬉しそうに腕組みをしながら飄然としているのは榊藤十郎である。
ちがいねぇやと回りの観客が同意した時であった。
「ReadyGo!」
闘技は始まった。
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『文句(もんく)があるなら、かかってこいよっ』
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