星乱拳客伝 外伝 −三つ目−

星乱拳客伝 外伝 トーナメント編 第7話

Pumpkin And Honey Bunny



終章


「完敗ですね」

緑の髪の女が言った。

「こちらが一枚上手ということでしょうね」

ぬけぬけと男が返す。
薄暗い部屋で交わされたのは、敵味方のマッチメーカー同士の言葉であった。
緑の髪の女エリは敗者側であり、
微笑の男、天道は勝者側であった。

「楽しい試合ありがとうございました」

どちらが勝者か解らないような優雅な物腰でそう言うと、車椅子を出口へ進める。

「こちらこそ、またムリをお願いするかもしれませんが・・・」

ドアの向こうに消える緑の髪。

「楽しい『お願い』ならいつでも、歓迎いたします」

その言葉を残して女は去った。

「さて・・・」

蘭丸のビルドアームが搬出されてゆく様を見ながら一息つくと、
ブリンクしている内線電話を取った。

「・・・そうですか・・・変わりましょう」

軽く肩をすくめると電話のスイッチを押した。

「天道です」

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『文句(もんく)があるなら、かかってこいよっ』
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