星乱拳客伝 外伝 −三つ目−
Knockin'on Heaven's Door
終章
がこん
と巨大な腕が巨大な胴体を起こす。
どこか動きがぎこちないのは、落下のダメージが残っているせいであろう。
がんっ
起き上がったばかりの巨体から異音がした。
がんっ
胴体にめり込んだ巨大な頭部。
がんっ
その頭部を・・・
べりべりっっっ
引き剥がし・・・
がしゃしゃぁぁっっっ
頭部と胴体の隙間に右手を潜り込ませたヘヴンズ・ガーディアン。
ばちちっっばちぃぃぃぃっ
異音と共に引き抜いた右手には細かいパーツとケーブルが絡み付いていた。
その時、
巨大なビルド・アームの駆動音が途絶えた。
「Winner ヘヴンズ・ガーディアン」
動力の停止を感知したのであろう、アナウンスが闘技場に響く。
「こりゃ本物のヘヴンズ・ガーディアンだぜ」
自称『フェイロン通』の中年に隣の老人が、
「ああ、こいつぁ本物だ」
ニヤリと笑うその顔は子供が悪戯を思いついた時の笑顔であった。
完
『文句(もんく)があるなら、かかってこいよっ』
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