星乱拳客伝 外伝 −三つ目−

星乱拳客伝 外伝 トーナメント編 第4話

Knockin'on Heaven's Door



終章


がこん

と巨大な腕が巨大な胴体を起こす。
どこか動きがぎこちないのは、落下のダメージが残っているせいであろう。

がんっ

起き上がったばかりの巨体から異音がした。

がんっ

胴体にめり込んだ巨大な頭部。

がんっ

その頭部を・・・

べりべりっっっ

引き剥がし・・・

がしゃしゃぁぁっっっ

頭部と胴体の隙間に右手を潜り込ませたヘヴンズ・ガーディアン。

ばちちっっばちぃぃぃぃっ

異音と共に引き抜いた右手には細かいパーツとケーブルが絡み付いていた。
その時、
巨大なビルド・アームの駆動音が途絶えた。

「Winner ヘヴンズ・ガーディアン」

動力の停止を感知したのであろう、アナウンスが闘技場に響く。

「こりゃ本物のヘヴンズ・ガーディアンだぜ」

自称『フェイロン通』の中年に隣の老人が、

「ああ、こいつぁ本物だ」

ニヤリと笑うその顔は子供が悪戯を思いついた時の笑顔であった。

『文句(もんく)があるなら、かかってこいよっ』
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