星乱拳客伝 外伝 −三つ目−

星乱拳客伝 外伝 トーナメント編 第4話

Knockin'on Heaven's Door



第4章


女は待っていた。
何を?
攻撃をである。
なぜ?
見極めるためである。
見極める?
情報を収集し分析するのである。そして・・・
そして?
敵を粉砕するのである。
敵?
眼前に立ち塞がる者。勝利を阻む者。排除すべき者のことである。

女の名前はレベッカ・レイボーン。
『ここ』ではヘヴンズ・ガーディアンと呼ばれている。
・・・ここは『フェイロン闘技場』。
鋼の巨人が闘う場所である。

彼女の分析はすでに始まっていた。
眼前の敵の巨躯。
しかし、そこに怯えはない。
ただ、大きさというパラメータに入力されるだけである。
キャタピラの轟音と突進力。
スピードのパラメータが補充された。
そして・・・落石が如く右腕の一撃。
攻撃力のパラメータが埋められる。
しかし、彼我の体格差という言葉があてはまるのかどうか・・・)を考えると、この攻撃を受けてダメージを免れることは考えられない。
自らの破壊をもって攻撃力のパラメータを埋めるとでもいうのか。

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『文句(もんく)があるなら、かかってこいよっ』
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