星乱拳客伝 外伝 −三つ目−

突然。
フェイロン闘技場に響く、勝利者コール。
騒然とする観客。
巻き起こる、ブーイング。
このまま終わるのか蘭丸よ、
その一刀を納めるのかラルクよ、
はたして・・・

星乱拳客伝 外伝 −三つ目− 第8巻

FIGHT THE GOOD FIGHT



第7章 Red Blast IV 紅い旋風 (4)


「WINNER、ランメール」

鳴り響くアナウンスに闘技場は騒然としていた。

Buuuuuuu
BBUUUuuuuuuu

「なんで終わりなんだよ」
「止めるな、バカ野郎」

事の成りゆきにさすがに当惑したのか、アリーナの蘭丸とラルクも動けずにいた。

(・・・?)

「ライトコーナー。ラルクの武器行使による反則行為でランメールの勝利とします。
 ラルクは速やかに武器を収めてください。」

Buuuuuuuuuuuuu
Buuuuu

「なんだそりゃ?」
「かんけーねーから続けろ」

スピーカーからのアナウンスに、観客が対抗するかのように叫ぶ。

「・・・ラルクは速やかに武器を収めてください。」

なおも続くアナウンスを無視するかのように、15mほどの距離をおいて動かないアリーナの紅と碧の歩ヒョウ。

「どないする」

ラルクが問う。

「聞くまでもねぇだろ」

蘭丸が返す。

(はっ)

(へっ)

短いやり取りのあいだにもアナウンスは続いていた。

「ライトコーナー。ラルクは速やかに・・・」

ぐわっと、ラルクの紅い歩ヒョウが膨れ上がったように見えた刹那・・・

「じゃかあっしゃぁ」

ラルクが吠えた。
そして、必殺の一刀を片手に疾る紅い歩ヒョウ。
その姿は、紅い疾風であった。


次章予告


試合終了のアナウンスを無視して疾るラルク。

迫りくる紅い歩ヒョウにどう対するのか蘭丸よ。

特器が飛ぶか、

はたまた、暗器が疾るのか。

振り下ろされるラルクの紅刃、

勝負の行方は・・・

外伝 第8巻
次章:第8章 Red Blast V 紅い旋風(5)

『文句(もんく)があるなら、かかってこいよっ』
You have a break till next update. Fight the good fight!

(c)General Works