星乱拳客伝 外伝 −三つ目−
逃がすか、仕留めるか。
いや、
生かすか、殺すか・・・。
どうする、『ヒョウ師』=『蘭丸』。
終 章 shadow of night 暗闇で
「こっちくんじゃねぇ」
小型の高分子ナイフを構えながら、ジリジリと後ろに下がる黄色いビルドアーム。
「とっとと、消えろバカ」
蘭丸は言うと、黄色いビルドアームとの距離を見極め、トンファーをトレーラーに収納する。
「近寄んなっ、つってんだろう」
蘭丸が襲いかかって来たのと勘違いした黄色いビルドアームは、ナイフを振りかぶりながら蘭丸に襲いかかる。
(チッ)
軽く舌打ちすると、しゃがみ込んだ蘭丸の右側上方から打ち下ろされるナイフを立ち上がりざま、右へ回転しながら右腕で払う。
そのまま回転しながら、その右腕で裏拳を黄色いビルドアームの顔面に打ち込む。
ガシャン
黄色いビルドアームの側頭部がひしゃげる。
残った左腕は、黄色いビルドアームのナイフを握った右手首を握っていた。
そして、そのまま・・・。
バギッ
黄色いビルドアームの右肘がイヤな音を立てる。
変形の『蔓折り』(かずらおり:外伝1巻に詳しい)である。
バギバギッ、ギギギィッ
そのままの勢いで巻き取るように腕を引きちぎり、
ドスッ
その背中に自らのナイフを突き立てた黄色いビルドアームは、アスファルトへ倒れ込んだ。
「バカが・・・」
日が暮れて、闇の充満した裏道。
その裏道に『歩ヒョウ』=『レン』の背中の白蓮ばかりが白かった。
第3巻 完
『文句(もんく)があるなら、かかってこいよっ』
You have a break till the next game... Don't
be so shy, baby.
(c)General Works