星乱拳客伝 10周年企画 十二拳聖ネモ 外伝版



シーン22

「これでいいのか?」
クワンは片腕を失ったネモの『歩ヒョウ』=『シンバ』に肩を貸しながら問うた。
時は数分遡り、旧メトロポリタンへの帰路である。
「いいんじゃねぇのか?」
ネモは気にした様子もない。
「この一件の裏って。。。」
クワンの言葉を遮るように、
「ギースアニキの言う事に間違いはねぇ、死にたくなけりゃクワンの名は捨てな」
ネモの言葉に己の選択肢など最初から存在しなかったと思い知る。
「これも何かの縁だ、オレんとここねぇか?」
クワンにはありがたい言葉であったが、
「。。。いや、止めておこう。命が惜しいんでな」
苦笑交じりのクワンに、ちがいねぇやとネモがバカ笑いを返した。

これが後に言われるの「セントラルパークの闘い」の真実である。






(c)General Works