星乱拳客伝 10周年企画 十二拳聖ネモ 外伝版



シーン17

BariBariiii
ぎん
Bari
ごん
BariBariBariBari
カカン
コン
BariBariBaririri
回転する九節鞭になかなか近づけないネモ。
それでも、嵐の中を果敢に進むレスキュー隊員が如く両手のバチで捌きながらジリジリと間合いを詰めてゆく。
「なかなか。。。」
がつっ
「やっかいな。。。」
ぎんっ
「代物だな」
ギィィン
己が間合いを確保すべくクワンは逆にじりじりと後退してゆく。
BariBariBari
「九節鞭でも。。。」
BariBaririri
「時間稼ぎにしか。。。」
BaBaBariBari
「ならないのか。。。」
っとその時、クワンの後ろに下げた足が滑った。
「!」
ずるりと態勢を崩すとそのまま後方へ。。。
ドバン!
気付かないうちに貯水池まで後退していたのである。
無論、この好機をネモが逃す訳などない。
水中に没した上半身、起き上がりかけたクワンの歩ヒョウの右腕を左足で踏みつけ九節鞭を封じた上で、丁度正面に固定される形になったクワンの歩ヒョウの頭部。
「わりぃ がこれでジ・エンドだ」
ネモの歩ヒョウの右手は大きく振りかぶられていた。




(c)General Works